ドラクロワファンによるドラクロワファンの為のキャラ考察

〜そこそこ真面目に、だいたいが不真面目に〜

 

そんなわけでいきなりですが、主人公もヒロインも差し置いてドラクロワオンリー語りです。

いや、最初こそ作品の詳細をご存知でない方への紹介も兼ねて、均等に全キャラについて語っていこうかと思ったのですが、ドラっちとその他のキャラの間で露骨なまでに文章量の差異が生じてしまうだろう、という事で、逆にそこまで無理して語るのも失礼ではないかと判断、ここは一点豪華主義で行く事にしました。ご了承下さい。

 

サイト掲載の記事やイラストの割合からして、今更強調するまでもないでしょうが、管理人はもうドラクロワ卿が大好きです。聖戦魔軍編を読んでいる間、始終興奮してのた打ち回り、その内容を反芻する度、挙動不審になる程度には惚れていると宣言出来ます(危)。可愛い。可愛すぎる。なんというか、とても他人様の子とは思えない(笑)。多分に視界を「惚れた弱みのアバタもエクボフィルター」が覆っているとしても、この子は良い子だと思います。作中でも外部でも、基本的には「恐い人・危ない人」扱いですが(汗)。

おそらく、この系統のキャラの惚れ方としては珍しいのでしょうが、私の場合、非常に母性本能やら父性本能がくすぐられまくる「守ってあげたい」タイプに見えるのです。一個人としての社会的な能力は低くない、否、むしろすこぶる高いんだけれど、どこか危なっかしくて放っておけないというか。なんとなく、シーラの姐さんもそうだったんじゃないかなー……などと思っています(3人の間における彼女のポジションは、姫(ヒロイン)というより、女神様ですよね。むしろ姫はドラっち・笑)。

 

中世的な階層社会において、身分に囚われない物の見方と優しさを持てた純粋な人物。両親が亡くなるまでは、きっと恵まれた環境の中で周囲に愛されて育った子なのだろうと思います。根が素直だし。人を疑うなんて全然考えた事もない、みたいな。聖双去来編におけるジー君との出会いの場面で見せた、無防備な笑顔や態度も決して打算的なものではないと思います。もちろんジー君のその特殊な才能も求めてやまなかったのでしょうが、それ以上に、ただ他愛ない会話が出来る友達が欲しかったんじゃないかなぁ。

それにしてもご幼少のみぎりのドラっち……可愛かったんだろうなァ……マジで(夢想)。

ああ、銀髪碧眼で白磁の肌を持つ、そんなお人形さんのような男の子が目の前に現れて、

「ぼくはヴィクトール=ドラクロワ。しょうらいのゆめはせいきしです。よろしく(ぺこり)」

とかソプラノヴォイスで言った日にはもう……

かっさらってしまいますね!←L´さん、それは犯罪です。

 

いかんいかん……話が脱線した。

まあ、そんな可愛らしい男の子が、唯一の後ろ盾だった両親を亡くすと、状況は一変して……というところから、その後の彼の人生が決まっていくわけですね。

 

ここでまた少し脱線。ところでこの偉大で問題な息子を世に送り出したドラっちのご両親。ドラっちがローティーンの頃に揃って亡くなったようですが、その死因、思うに暗殺だったのでは……と私は勘繰っています。いくらドラっちが前世からの高い徳の持ち主だったとしても、その思想はやはり育った環境に左右されるところが大きいでしょうから、おそらくご両親が、貴族にしては(その後のドラっち程にないにしろ)先見の明のある人物で、周囲から危険視された結果、討たれてしまった、と考えるのは深読みし過ぎですかね。なんか自然死と考えるには引っかかるんですよ。そこのところ真実はどうなんでしょう。き、気になる……

 

さて、死因の特定は出来ませんが、ご両親が亡くなった途端、彼の周囲はにわかにきな臭くなってきます。裏切られて、独りぼっちになって。ここで並みのボンボンなら、へこたれて屈折してしまうのでしょうが、(レオ二ス君には可哀想だけれど、この時点でドラっちに匹敵するのは難しいと思う・苦笑)もちろん彼の場合はそうならずに、強く優しく、気高い理想を繊細な心に抱いた、ステキ過ぎる青年に成長するのですねっ♪ブラボ〜☆

 

そう、ドラっちの何が良いかと言えば、この『見た目を裏切る性格』に限ります。

あのターンB(耽美)でお色気ムンムン(特に腰)な容姿に、ひたむきで純朴な性格を搭載しているからこそ、大変美味しいキャラになっているわけです。

そしてジー君は、彼のそういう貴族らしからぬところに惹かれて親友になっていったと。

 

『意外性』。自分自身、創作活動をする上で、常日頃意識しているこの言葉が、ここでもキーポイントになっています。

だというのに。

だーとーいーうーのーにー!

ゲーム版は……フッ……

見たまんまのキャラにしてどうするんじゃああああッ!(涙)

(↑ちゃぶ台返し)

こ、こんな自己中でおまけにちょっとナル入ってる、頭わっるそーなセ●●●スもどき、私のドラっちじゃないわッ!

別に小説版とキャラが変わってしまっているのはドラっちだけに限った事ではないのですが(ジー君はやたらコワモテなお兄さんになってるし・笑)、彼の場合は変わり過ぎ。です。ええ、本当に。

 

そもそも彼の性格とそれに伴う趣旨の変化に関しては、もはや萌える萌えないの次元ではなく、作品が担うテーマ自体が変わってしまう故に大問題なのです。

私はてっきり、当初小説版は、大抵のゲーム系ノベライズがそうであるように、ゲームの世界観設定を中心とした『情報』をフォローするもので、多少の違いはあれど、あくまでもその本筋や各登場人物が抱えているものは変わらないと思っていたのですが……どうも違ったようですね(汗)。

 

小説版においては、前記の通り、ドラっちは基本的には善人で、不幸な偶然が重なった結果、親友と敵対する事になってしまう、『悲劇の貴公子』なのですが、ゲーム版の彼は、親友と敵対するという構図は同様であるものの、それに到るまでの過程や心情が微妙に……いや、かなり……違いまして、そうですね……『現実に抗い、滅びに魅入られた聖者』といった感じでしょうか。

どうも考え方が浅薄というか何と言うか……小説版を先に知っているだけに、人間性に深みがないように感じられてしまうのです。

 

彼のキャラがストレートな悪役になってしまった結果、ストーリーの味わいも大分失われてしまっているし、これでは彼を必死に追いかけてきた主人公のジー君も、何だか報われないような(汗)。

 

いや、そもそもゲーム版の二人の間には、友情が存在しているのかどうか、それ自体がとても怪しい(大汗)。

一応、設定上は親友となっているみたいですけどね。

……どこがよ?

ゲーム中の会話内容だけでは、とてもこの二人が親友だなんて、察する事は出来ないのですが(滅)。

あ、親友『だった』のか。ゲーム版は。既に崩壊しているのか、友情は(痛)。

しかし、仮にそうであったとしても、かつての二人が、同じ理想を目指し、深い信頼関係にあった事を匂わせるものが、もっと存在してもよろしかったのではなかろうかと。『親友同士が戦わなければならない』という設定に、説得力を持たせる情報が何ら組み込まれていない為、せっかくの美味しい素材を生かしきれていないんですよね。もったいない。いくらストーリーに割ける容量が少なかったとしても、演出や脚本の工夫次第で、改善の余地はそれなりにあったと思います。

 

小説を読んだ時には、この二人の『遠くはなれ、敵対してもなお、互いを信じ、思い合う友情』こそが、本作品の全てであり、最も感動するポイントだと思っていたんだけどなー……

ドラっちがあくまでも心根は優しく高潔な青年であり、最終的には親友の命をかけた誠意に応えて、正気を取り戻してくれるのが、実に『痒いところに手が届く』展開になっていて、私的には高く評価していたのになー……

 

このような、何ともいたたまれない気分になったのは、アニメ版『スクライド』で劉鳳君の男泣きに目頭が熱くなった後、月刊チャンピオンで「超美形!」を見た時以来ですよマイゴッド(涙)

 

言いたい事は尽きないが、ここではもう、何も言うまい。←別所ではまだ言うつもりか。

 

そんなわけで。

 

L´が「ドラっち(はあと)」と呼んで愛してやまないのは、あくまで『小説版』のドラクロワ卿ですので。

自分との身分差を気にするジー君に(注:貴族階級出身のドラっちに対し、ジー君は剣奴(読んで字の如く、『剣で戦う奴隷』の出身)、

 

「友というだけでは、駄目か。

お前が何者で、私が何者であるか。

ただ、友である……それだけでは駄目か、ジーク」

 

と答えた方の聖騎士様ですので!(こういうやりとりをゲームも入れれば良かったんだよ……)

 

結局、ドラっちを通して、私が学んだ&言いたかったのは、『設定だけで説明した気になるな』『キャラを創る時には一捻りしろ』の二つですね。特に前者は、プロアマ問わず、最近の物書きがとかく陥り易い罠ですので、お互い気をつけましょうね、皆さん(←とか言っている私が一番思い当たるフシがあるよの罠・汗)。

 

さて、長話にここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございました。通常のお客様は下のバックボタンで入り口にお戻り下さい。

それ以上の『何か』が気になるお客様は……察して頂けますよね(笑)?バックボタン以下を反転してみて下さい。

 

 

はてさて、これより先、おつきあい頂ける方が何人いらっしゃるかわかりませんが、表でも堂々と言い切っている以上、こっそりしっかり少しだけ語らせて頂きましょう。ようするにボーイズラブなお話です。

 

世間様では明らかに逆の方が主流のようですが、小説(聖戦魔軍編)ですっかりインプリンティングされてしまった管理人の『カオスレギオン』におけるイチオシカップリングは、ドラジーではなく、ジードラ。そう、ドラっちは受け子ちゃんなのです。マイナージャンルの中のさらにマイナーなカップリング。しかしどんなにアウトローな好みであろうと、惚れ込んでしまったものはしようがない。

 

このドラジー隆盛の傾向を客観的に分析して、おそらくそれは、彼等が多分に某FFシリーズのあの人達にダブるところがあるせいなんだと思いますが、今時珍しいほどゲームをしない管理人は、当然のごとくFFシリーズもプレイしたことがなく(不思議と食指が動かなかった)、そういった先入観がないまっ更な状態で、華奢で色白な長髪美人のドラっちを見た為、ごく自然に「女役は彼だな」と、深層心理下で判断してしまったのだと思われます。

ちなみにドラっちが(少なくともジー君よりは)線が細い作りをしているという事は、聖戦魔軍編のシーラ姐さんとのカットや、聖双去来編でのシフの台詞(「どうみても優男」)でわかります。

 

これを前提に私が考えるジードラの基本的構造は、一言で言うと『ベルばら』です。この場合、もちろんオスカルがドラっちで、アンドレがジー君。君は光、僕は影。離れられない二人の絆。するってーと、シーラ姐さんは……ロザリー?(違う)。

故に、ドラっちは男女共にモテモテです(というか、あのルックスと性格でまったくもてない方がおかしい。いや、むしろ完璧過ぎて敬遠してしまうのか)。愛されています。同時に敵も多いですが。おかげでジー君は色々な意味で、彼を見ていて気が気ではありません(笑)。そしてそんな『実は両想いなのに、互いにその気持ちに気がついていない』二人を見ていて気が気でないシーラ姐さん……というのが理想形。とにかく姐さんは二人の知らないところで、『可愛い弟』である二人を幸せにしようと東奔西走して頑張ります。それこそ必要以上に(笑)。それを密かにバックアップする超法規的腐女子集団『銀のをとめ(『おとめ』ではなく『をとめ』。聖法庁の下部組織である『銀の乙女』のアングラ組織・笑)。やがて純朴で『そちらの』話題に疎いドラっちは、『をとめ』に属する『濃ゆい』お姉様達の手によって、『理想的な受け子』へとプリンセスメーカーされていくのです……

 

……と、こうして今でこそ、少々の反転部分だけで済んでいますが、少し油断すると、すぐにきわどいネタがポンポン浮かんでくるので、自己満足にすぎずとも、うっかりどこかでアップしてしまうかもしれません。その時は、もしよろしかったら、お付き合い下さい(何)。

 

それでは、今度こそ正真正銘、語りはお終いです。足元にお気をつけてお帰り下さい。

え?まだ全然物足りない?反転するほどのネタを語っていない?

そんな素敵な貴方は是非プライベートでゆっくりお話し致しましょう。

『とらのあな』池袋店3階を平然と闊歩する『黒い管理人』がお相手しますよ……ふふふ。