エクソシスト。彼らは紀元後の長い歴史上において確かに実在し、今尚、教会の権威の一端を担う者として必要とされ、存在し続けている。

しかしながら本来、悪魔祓い(エクソシズム)とは厳格な形式にのっとって行われる宗教儀式であり、加えて非公開の奇跡とされるそれは、教会の外で白昼堂々、派手に行われるようなものではない。その真実の姿と言葉から一般にイメージされる姿とでは大きな隔たりがある。

 

また、例え依頼者の症状が紛れもない「悪魔」によるものであったとしても、その処置後、逃げ去った「悪魔」をエクソシストが追い討つ事はない。

その目的はあくまでも憑依された犠牲者を救う事であり、そもそも「悪魔」もまた、神の被造物であると考えるからである。

それ故に正統なるエクソシストとは、悪魔を滅ぼす意思も力も持たないのである。

 

だが……物事には常に「例外」というものがついて回る。

その「例外」が「スパーダ」──〈神の御剣〉と呼ばれ、恐れられる教会の「鬼子」達……世界でわずか20名にも満たない特権エクソシスト集団だった。

 

「さあ、出て来い……俺はお前より飢えている」

 

What’s[TheCoffinOf Vulcanus]?

 

『エンペラーズ・ハイ』シリーズとはガラリと変わったコンセプトの下、比較的シニア向けに制作された伝奇風少女漫画(時々お笑い)小説。(特に前者とは完全に男女比が逆転しているのがポイント(笑)

 

『エンペラーズ・ハイ』同様、やはり十数年前に原型が生まれ、それからタイトルの変更や設定の微調整などを繰り返しつつ、ビンボな管理人が大学の部誌や配布ペーパーなどで細々と小説やイラストを発表し続け、現在に到る……が、近年、設定が一見よく似た『角川スニーカーの某作品』が当初予想していた以上に大ヒットしてしまい、その知名度が上がるにつれ、微妙に肩身の狭い気分になっていった作者により、短編第2話発表以後、長らく展開を封印されていた。

しかし徐々にあちらが実は『幻想伝奇小説』と見せかけた『SF大河ロマン小説』だと認識するにあたり、『作風全然違うから』を免罪符に、現在再始動に向け準備中。

 

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