2016年5月15日 / 最終更新日時 : 2016年5月15日 aoi-tamaki 長編小説 我が愛しき輝ける影へ(2) 「君は随分と軍備に金をかけているのだな」 ──1429年6月。 マラドゥルリーの地に揃った勇壮にして華麗な騎士団を目にして、リッシュモンは思わず感歎の声を上げたものだ。 「人材もまた資産です。 技術と才能は時間をかけてつ […]
2016年4月28日 / 最終更新日時 : 2016年4月28日 aoi-tamaki 長編小説 我が愛しき輝ける影へ(1) ──果たして、一体どちらが光でどちらが影であったのか。 気が付けば、傍らにいるのが当たり前になっていた。 君は私で、私は君。 互いに背負い、互いに分かち合い、かつて一人の少女が示した見果てぬ夢を追い求め、ひたすらに戦場を […]
2016年1月31日 / 最終更新日時 : 2016年1月31日 aoi-tamaki 長編小説 君の全てに祝福を 最初からクライマックス。騎士殿と聖女様がひたすら睦みあっているだけ。 一部の皆様はお待たせしました。 作者自らが『還り着く場所』本編終了後のジルジャン二人による愛の営みを綴るセルフパロディシリーズ、『聖女と騎士、愛欲の日 […]
2015年11月8日 / 最終更新日時 : 2015年11月8日 aoi-tamaki 長編小説 在りし日の血の絆 「将軍……将軍はどちらに……?」 血の臭いが鼻につく陣内において、およそ場違いとしか思えない可憐な声が、徐々に軍団の士気を高める御使いの加護として定着しつつあった頃。 その声の主は進軍に際して自らに与えられた副官である騎 […]
2015年10月10日 / 最終更新日時 : 2015年10月10日 aoi-tamaki 長編小説 還り着く場所(25) その夜。離れていた時間と心の傷を埋め合わせるかのように、互いの温もりを追い、何度も命を溶けあわせた後。 愛しい人の腕の中で、心地良い倦怠感に包まれながら、彼女──ジャンヌは夢を見ていた。 彼女が立っていたのは、見覚えのあ […]