『ウルカヌスの柩』より、ルカシュとジル。

──焔の結界を手にした〈聖剣〉であっさりと打ち破ると、天へと渦巻くその残滓を背に、〈聖なる怪物〉はあくまでも涼やかに眼下の神父へと問いかけた。

「……200年前の『あの時』も、辺りはまるで煉獄のようであったな。
 久しいな〈霧の貪狼〉(ネーベル・ヴォルフ)。あれから随分と信心深くなったようだが、一体君と教皇庁にどのような心境の変化があったのだね?」

本編の展開に先駆けてトップイラストとして発表された、W主人公、相見えるの図。
元々が漫画描きだったので、こういうストーリー性が強いイラストを描くのはとても好き……なのですが、その性質上、普段描き慣れていない俯瞰や煽りを多用する構図にならざるを得ないこともあり、『好き』と『得意』が必ずしもイコールで結ばれるものではない、という現実を作業中、ひしひしと感じるハメになりました。